Have been SixTONESED by SixTONES

推しとか本命とか担当とか、そんなんじゃ言い表せない

1/22 乱歩をテレビドラマにする方法:NHK『探偵ロマンス』制作秘話

1/22 乱歩をテレビドラマにする方法:NHK『探偵ロマンス』制作秘話


登壇者(敬称略)

演出:安達もじり

デザイナー:瀨木文

制作統括:櫻井賢

演出・企画:大嶋慧

編集:佐藤秀

 

※途中から参加かつメモの文字起こしなのであやふやな部分あるかと思います。何卒。

 

 

☆探偵ロマンスが出来るまで

活劇を作りたいということ。

岩井三郎という実在する私立探偵を元に作品を作りたいと調べていくうちに江戸川乱歩が白井三郎の探偵事務所の門を叩いていたということを知った。

この事実から妄想して、乱歩が作品を執筆する裏で、乱歩が探偵業に励んでいたら…?がこの作品に繋がった。


☆探偵ロマンスというドラマを通じて伝えたいこと

このドラマで描きたいのは、格差社会の中でもがく若者の叫び、若者の燻り

グリ下やトー横に集まる若者たちをイメージして表現。

探偵ロマンスの時代も、浅草にギャング団があり、良いところの坊ちゃん嬢ちゃんが集っていた。

そういった若者の閉塞感が、現代にも通じると思った。

実際に制作チームでグリ下へ視察に行った。

金持ち/貧乏人を分かりやすく描くことで、ヒエラルキーの生む哀愁を表現している。徹底的に格差社会を描くことで、その殻を破るサマを届ける。

一方で、世の中そんなに綺麗事ではないよね、という部分もある。


☆作り込みについて

スラム街の作り込み

役者さんへの汚しや、魚をみんなで食べて骨を焼き切ったものを置いたり、とことん貧しさを描いている。

でも、貧しさの中の豊かさについても描きたい。

太郎の屑入れのかごの名札など、資料に基づいて美術さんに作ってもらった。

その他にも美術さんにこだわってもらって作り込みを行っても、実際には寄りのショットがなくて映らなかったりする。

実際には映らなくても作り込むことで、現場には臭いが漂っていて、その臭いは映らないけど、役者には感じ取れる。

ディテールを細かく作り込むことで、そこに役者に飛び込んできてもらう。

美術部は自分たちの作ったもので、どんな演技を見せてくれるんだという勝負をかけてるつもり。


映らないものに予算をかけるなと言われてしまうこともあるけど、現場を作り上げてそこで演技をしてもらう装置でもある。

そういったものを感じてもらうことが大事。


何度も「皆さんからいただいた大事な受信料なので!」と櫻井さんおっしゃっていた。笑。

☆アクションについて

アクションにも凄く拘っている。

かつての活劇を作りたく、「そろそろアクションを本格的にやってみたい!byもじりさん」ファブルなどのアクション監督を務めている横山誠さんをお呼びした。

実際に横山さんのスタジオでカット割に沿ったプランを作ってもらう。

第一話のアクションシーンは放送にして5分程度だが、実際は4日間かけて撮っている。

はじめ、100カット程度だったが最終的に140カットに(数字間違ってるかも)

以前、草刈さんとご一緒した経験から、空き時間にテニスなどをなさる姿を見て、アクションも行ける!とのことで、ご本人も快諾のもと、実際ほとんどのアクションシーンは草刈さんがやられている。

脅威の70代!


なお、太郎がピスケンに銃を突きつけられてるシーン、あのシーンは昼の設定だが、撮ったのは日暮れ。

照明チームの仕事により、屋外のシーンと繋がっている。

 

(追記)絵コンテなどがなく、もじりさんが台本に手書きで文章でカット割を書いているものをスライドで見せていただいたんだけど、とても緻密で凄かった。

もじりさんご本人は、絵が描けないから…とおっしゃっていたけど、台本のト書きやセリフごとに線を引いてカット割りを示していた。

潤二登場シーンの台本の描き込みなども見せていただけたのが嬉しい。

 


☆キャスティングのお話

その前に余談:質問されたのは年配の男性だったのだけど、櫻井さんが前のめって「もりも…」と何度か言いかけていたのが印象的でした。笑。

「ちなみにどなたが気になりますか?」とのことで、「菊之助さんや女性陣」とのことでした。

それ以降も、慎ちゃんのこと聞いて欲しそうというか場内のスト担と思しき我々に気を遣っていただいた気がした。

質問募る時も「なんでも良いですよ。森本慎太郎ってどんな男ですか?とか!」って言ってくださってた。

ただ、思いの外年配の方が多く、ちょっとオタク丸出しの質問しづらいなぁと私も遠慮してしまった…。

良い落とし所の質問が出来ず歯痒い(本当のピスケンについて北斗ですか?って聞きたかったけど、ネタバレだし無粋だからやめた)→北斗じゃなかった

 

濱田岳さん


9月クランクイン予定だったので、3ヶ月前の6月頃のタイミングで俳優に交渉

探偵ロマンスの企画自体が立ち上がったのは、カムカムが終わってすぐ。

その時点で、濱田岳さんには絶対に出ていただきたく、すぐに押さえた。


尾上菊之助さん

カムカムの撮影時は歌舞伎の休演日の撮影で乗り切れたものの、今回はそうもいかなかった。

それでも、役の意義を感じていた菊之助さんは、

東京 歌舞伎夜公演→その日のうちに京都入り→翌朝〜14時まで京都で撮影→帰京 夜歌舞伎公演

というスケジュールかつ、9月10月の休演日を全て探偵ロマンスにあててくれた。

なお、菊之助さん演じる住良木はこれから色々と色々するとのこと。

 

松本若菜さん

美摩子は白井三郎との年齢差も考えてミドルエイジで、かつとにかく綺麗な人、とにかく綺麗な人、松本若菜でしょう、と決まった。

ちなみに美摩子の設定は39歳となってた。

 

石橋静河さん

実際の江戸川乱歩である平井太郎さんと村山隆子さんとの夫婦関係はとてもユニークで、乱歩が人間的で自由な一方隆子さんはその乱歩を支える理知的で凛とした女性だった。

そういった点から、石橋静河さんの佇まいが隆子だとキャスティング。

この話の流れで、俳優のギャラの話に。

通常1本撮影するのに、俳優は1週間〜10日拘束される。

拘束時間に対してギャラは1本分になってしまう。

バラエティは1日2本撮りがザラなので、ドラマよりも割が良い。

ハリウッドのように映画1本出れば、1年仕事しなくても良いという風になるには、日本のコンテンツがもっと豊かにならないといけない。

探偵ロマンスは世界に通用するドラマを、と制作している。

 

別の方の質問で、「森本君や世古口君など若いキャストはどうキャスティングしたのですか?また裏話もあれば教えてください」

櫻井さん待ってましたとばかりに、我らが森本に饒舌でした。嬉しい。

 

我らが森本慎太郎

乱歩さんは1923年に30歳でデビューしていて、ドラマの設定は25歳くらい。

この探偵ロマンスは社会に飛び立とうとする若者の群像劇でもある。

潤二はマッチョな軍隊上がりの上昇志向というキャラクターで、合う俳優を探していた。

その頃、カムカムのご縁で北斗君からSixTONES大阪城ホールにカムカムチームを呼んでいただいた。

(本当にね、SixTONESは凄いですよ。北斗君に手振ってもらっちゃいました。と、嬉しそうな櫻井さん)

SixTONESのメンバーはジェシー君など知っているメンバーもいたけど、全員は知らなかった。

その中で森本慎太郎のキャラクターが鮮烈だった!

今風の線の細い子ではなく、潤二だ!と思った。

そのまま、これまでに慎ちゃんとお仕事をしたことのある脚本家坪田さんに連絡を取り、「潤二に森本君どうですか?」「良いと思います」と坪田さんもOK。

すぐに連絡したところ、やりますと言ってくれた。

 


裏話

読み合わせの日が初日で、錚々たるメンバーの中、とても緊張していた森本君。

読み合わせから台本を見ない草刈さんや、菊之助さんの台詞回し、また冒頭から草刈さんと濱田君との掛け合いに押されて、ますます緊張していたけど、声を張ったりとても頑張っていた。

実際に撮影が始まっても、とても緊張していたけど、細やかな濵田君が積極的に声をかけることで、どんどんリラックスしていった。

芝居の合間に「濱田岳すげぇっすね」と、芝居しながら見入ってしまったと話してくれた。

1話でもあった神戸税関のシーン(太郎が潤二に小説を見てもらうシーン)は後半に撮ったシーンなので、良い具合に肩の力が抜けていた。

 


世古口君

世古口君はもしかしたらまだご存知ない方もいらっしゃるかもしれないけど、凄い俳優さん。

まだ1話には出てこないので、あまりネタバレになることを言えないけど、今回の作品をきっかけに名が知れ渡ると思う。

すごく良い芝居をする。

大嶋さん:ゼンカイジャーを見ていて、後半にいくにしたがって芝居が深くなっていくのが印象的だった。

(まだ放送されていない役なのでエピソード少なめでした)

 


市川実日子ちゃん、萌音ちゃんのキャスティング時期は色々ネタバレと絡んでしまうので言えないとのこと。

 


音楽:大橋トリオ

もじりさんが元々好きでいつかご一緒したいと思っていた。

今回西部劇のようなドライな感じにしたかったのと、過去の大橋トリオの劇伴のイメージから是非と。

 


櫻井さん曰く、表現者というのはモテないことを原動力に表現する人と、モテる/ダンディズムを追求していく人に分かれる気がする。大橋トリオはめちゃくちゃモテる。

そういった点からも三郎との化学変化が面白いと思っている。

 


ちなみに今回もMITCHさんがトランペット指導で入っている。

カムカムでは幼い頃のジョーが見つめるトランペッター。

今回もこっそり出ていて、1話の新聞屋さんがMITCHさんなので探してみて!

 

(追記)なお、白井三郎は当初中年男性の設定だった。

しかし、今回の「若者の渇きや叫び」をテーマとした時に、平井太郎との対比を考えると、説得力のあるのはおじいちゃんだろうということで、あの設定になった。

☆衣装について

当時の知見が深く、また当時の服を持っているスタイリスト宮本まさ江さんをお呼びした。

当時は、洋装も和装も混在していたので、まずは太郎をどうするかを決めた。

その中で、三郎さんとの対比のためにも太郎は洋装ベースでとなった。

 


補足:実際の宮本さんの資料をスライドで見ながらなので、とても楽しかった!

イメージボードとして、当時のスナップのコラージュや、作成するスーツ地など。

 


美摩子のチャイナドレスも生地見本が載ってたから作りなんだなぁなどなど。

特に美摩子の衣装の写真と隆子さんの着物の合わせなどが見ていて素敵で楽しかった!

 


なお、太郎と隆子さんは当時の写真を出来る限り集めて参考にした。

 


また、今回衣装や当時の建築、部屋の様子などを制作チームのバイブルとなったのが、江戸川乱歩著「貼雑年譜

細かに記録されていることで参考になった。

 


セットの世界観や色もあるので、そういった点での見え方など自由闊達に意見を交わし合って擦り合わせて作っていった。

NHK江戸川乱歩シリーズを意識したか?

もじりさんは江戸川乱歩シリーズ見ていない!

今回の作品は江戸川乱歩の作った世界ではなく、江戸川乱歩の見た世界

乱歩の情景描写力はすごく、日本建築の研究をしていた。

そのため、赤い部屋は乱歩の小説の描写に近い。

今回は、乱歩の小説の耽美な世界を現実に落とし込むためドライに仕上げている。

 

なお、予算がなくて出来なかったけど、怪人二十面相などに出てくるガラス片や瓦を使った忍び返しもやりたかった!

 

☆探偵ロマンスのタイトル

岩井三郎をモデルに書かれた、松崎天民著:探偵ロマンスから拝借。

この時代にロマンスという言葉を使うところや、ロマンスを探偵に感じていたことに痺れた。

ちなみに大嶋さんのつけた仮タイトルは【その名はSABURO】

 

☆2話以降注目して欲しいポイント

散々アクションの話などしたが、世代間や格差社会などの

若者が叫びたいことを叫べない心の燻りを丁寧に表現したい。

特に3〜4話はアクションや大きな事件が起こる派手さはなく、人間の業、心情描写がヒリヒリしていく。

 


また帝都(東京)がテーマなのに大阪制作である面白さ。

大正時代を撮るなら関西しかない!というほど、ロケーションや建物が沢山残っている。

今回、アクションシーンや汚しのシーンも多いけれど、それいったシーンでも重要文化財で撮っているので、関西の人は特に「あの場所だ!」など楽しめると思う。

勿論、実際に重要文化財にダメージが出るような撮り方はせず、セット撮影などと混ぜてますよ!とのこと。

ちなみに、歓楽街は東映で撮影。

 


なお、関東大震災の後、乱歩は大阪の守口に引越し、そこから小説デビューしたというところもご縁かなと。

(この辺時系列曖昧かもです)

 

今回かなり手応えを感じているので、反響を届けてもらえると続編に繋がるので是非届けて欲しい!!

 

途中から編集の佐藤秀城さんご登壇

カムカムチームが信頼を置くスーパー編集マン

ちなみに神回、カムカムの第8話のアルデバランが後半で流れるあの回。

あのアイディアは佐藤さんのものだそう。

佐藤さんは編集マン故撮影現場に立ち会っていないので、俳優さんと面識がない。

故に、上がりの素材を見て冷静かつ忌憚のない意見をくれる。

 


今回は乱歩ということで黒と赤の世界なので、普通は白テロップだけど赤テロップにしてる。

このシーンの意図が見えない、とかドラマの出来を支える最後の砦となる。


☆最後に一言

佐藤秀城さん

素材の段階から感じる俳優の熱量をそのまま届けたい。

「森本君は声が良い」って!

佐藤さんめちゃくちゃプロの矜持が感じられてめちゃくちゃ格好良かった…。

 


大嶋慧さん

はじめは三郎を主役にしていたけれもど、調べていくうちにどんどん太郎が魅力的に思えてきた。

人間としての乱歩を描く作品。

 


瀨木文さん

今回の会の名前に則って、乱歩をテレビドラマにする上で、今回本当にバイブルとして、貼雑年譜を読み込みました。

ご本人は公開するつもりはなかったかもしれないけど、事細かに当時の生活を残してくれてありがとうございますとお礼を言いたいです!

 


安達もじりさん

今回、実際の乱歩さんの原稿を見て実筆に惹かれた。

それを我々は乱歩フォントと呼んでいた。

太郎が執筆するシーンがあり、手元が写るが、それは濱田さんの筆ではなく、1ヶ月かけて乱歩フォントを習得してもらって書いてもらっている。

とにかく、面白いものを世の中に届けるというエンターテイメントの精神を持つ乱歩先生に背中を押されて、こだわって作った作品です。

拭っても曇りが取れない話

危機だ。

比較的従順に大らかにオタクをやってきたつもりが危機だ。

地雷を踏まれてしまったような心持ちで、未だ気持ちを上手く立て直せないでいる。

これまで勝手に私が築いてきた私の中での彼への信頼が曇ってしまって、それが取れない。

オタク特有の誇張表現じゃなくて、本当にここ数日塞ぎ込んでしまっている。

梅雨だし。

 

 

 

 

 

大袈裟に思うかもしれないし、何とも思わない人もいるとも思う。

でも私にとっては結構キツかった。

これは無闇に彼を糾弾したい訳ではなく、むしろ慮るべきところもある場面であり、最終的にはそういう環境に陥っているのが憎いという話なのである。

でも、何にしたってちょっとでも悪く言われてるのが許せない人は読まないでください。

つまりこれは煙たがられるオタクのお気持ち表明ってやつ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「同性に認められると本物って感じがする」

※ご本人の発言と当初の記述である上記に相違があるとのご指摘をいただきました。
私はまだ音声を聞き返せるまでに至らないため、ご指摘をいただいたままにご本人の発言部分のみ下記にて訂正させていただきます。
誤った記述となり、申し訳ございません。
なお、以下続く文章において「認められる」と繰り返し記述している点については、訂正後も私が受けた印象に大きな変化を及ぼさないため、原文ママとさせていただきます。
ご本人の発言を受けた私の拡大解釈としてご理解いただけますと幸いです。

 

「同性に好かれると本物って感じがする」

ずっと、私の脳内と心に引っかかりじりじりとズキズキとしている音声だ。

今まで幾度となくこういった文言は目にしてきた。

インタビューでもそれに近しいことも目にして、その度チリっとしていた。

アイドルに限らず、バンドでもなんでも昔からこういう表現がある。

何故、同性に認められると本物なのだろう。

異性から認められることは本物ではないのだろうか。

性別が異なるだけで、私の好きが本物ではないと言われたようで悲しく、気持ちが落ち込んでしまう。

そして何より、あぁこの人自分のファンのためにこのシリーズに取り組んでいるなと、日々嬉しく思っていたところに、それが音声で届けられてしまったことで強張ってしまった。

 

 

勿論、

「同性に認められることは本物である≠異性に認められることは本物ではない」

だと思うし、彼に対するところの異性である私が彼を認めることを彼が否定しているとは限らない。

これは彼が言ったことが意味することを的確に理解出来ないので「限らない」としたんだけれど、短いながらも応援してきた中で、彼がそういった思考を持っている訳でないと願いたいし、少なくとも私が見てきた中で、自分のファンに向けられる眼差しは真摯だなと感じてきた。

現に、そうは言っていないし。

だから言っていないことに思いを巡らせているのは拡大解釈とも言えるし、厄介者なのかもしれない。

あくまでプラスオンで言ってるんだろうなと解釈するのが良いんだと思う。

 

 

 

そして、以降は彼がどう感じているかどうかとかの話ではなく、「同性に認められることが本物である」という比較的流布されている価値観についてうだうだとうだる。

 

そもそもなんだけれど、ここでいう「同性に認められることが本物である」これって女性のアイドルやバンドに使われるだろうか。

全くないとは言えないけれど、正直あまり聞かない。

個人的な感覚として、むしろ「女性なのにパワフル」とか「本格派の」とか冠が付けられていないだろうか。

対男性に対しての冠。

つまり、「同性に認められることが本物」というよりも「男性に認められることは本物」ってことなんでしょ、とそれは昔から感じている。

 

 

男性アイドルだろうが、女性アイドルだろうが、「男性に認められると本物」となっていないだろうか。

例えば、女性アイドルに関しては一旦置いておくとして、いわゆる「女性がメイン顧客である」ような、男性アイドルや男性バンドにおいて、男性客は演者からも有難い存在として認識される。

これは、メインの顧客層が女性ばかりで来にくいところもあるだろうに、足を運んでくれたりしてありがたいという気持ちも十二分にあると思う。

 

けれど、結局異性(ここでは女性)はアイドル性(見てくれ的なもの)が好きであり、同性はそうではない(これもそもそも異性愛者ベースの考えだと思うんだけど)。

つまり、顔だとか表面的なことではなく、自分達の表現したいこと、スキル、パフォーマンスを見てくれている=本質的な部分を認められているという図式に私は見えてしまう。

この考えは捻くれているだろうか。

 

ファンとしての在り方は、人によるだけで性別の違いが根本的にあるのだろうか。

むしろ、私はかつてジャニーズを顔だけで中身が伴っていない人たちが多いというド偏見を持ち合わせていた。

ジャニーズだけでなくバンドだってそう。

異性だからといって、いわゆる本質的な部分が伴わないならしょーもないと思っていた。

ちなみに、ここではアイドルの本質がどの部分であるかは一旦置いておく。

そこはまた別の議題だし。

つまり、好みとか何に魅力を感じるかの話だし、個人差でしかないと思う。

これって「アイドルなのに」って冠とも通ずる話だ。

アイドル自体が低いものとして見られていることと。

 

 

私にとって好きな人たちは、外側も内側も好きなつもりでいるし、私なりに真摯に好きなのに、私の在り方は本物とは認められないのだろうか。

言葉のあやだと思っても、拭い去れないざらつきが残る。

なんかこれも随分と傲慢な欲望だ。

認められようが認められなかろうが、自分なりに好きであれば良いんだけどね。

 

 

ここで、何故そうなってしまうのだろうと考える。

ジャニーさんが亡くなった時、テリー伊藤氏がワイドショーで言い放っていた言葉が思い出される。

ニュアンスだけれど「ジャニーズさんの舞台は本当にエンターテインメントである。だけれど、客は若い女の子ばかり。もっと男性が見て、評価されるべき。本当に素晴らしいエンターテインメントを創出していた。もったいない。」というようなことを言っていた。

当時、私はジャニーズを好きでもなんでもなかったけれど、無性にいらっとしたことを覚えている。

若い女性がまるで何も考えず、「本当のエンターテインメントが何か」なんて感じずに、キャーキャー言っているだけだと思っているんだな、随分と女性蔑視だなと思った。

確かこれは当時も炎上していたように思う。

ジャニーズに肩入れしていない私ですら、イラついたのだから、好きな人からしたらたまったもんじゃないだろう。

女子供が好きなものだから本物ではない、と馬鹿にしているのは既得権益を持つ男性ではないだろうか。

つまり、これは頑張っているアイドル達にも向けられている侮りなのだ。

どれだけ頑張っても、良いものを作ろうと、「女子供が好きなアイドル風情なんか大したことはない」という目線があり、それがたまに突出すると「アイドルの割によくやってる。認めてやろう。本物だ。」という眼差しに変わる。

少々、誇張して穿った書き方をしたけれど、これは今まで生きてきて何度も私が感じてきた劣等感によるものだ。

既得権益を持つおっさんに「何も分かってない女子供にキャーキャー言われて気の毒だ」と哀れまれて、当の本人たちはどう思うのだろう。

 

 

だから、そういう眼差しの中で励むアイドル達が、ぽろっと「同性に認められると本物って感じがする」とこぼしてしまうことを、責められない。

そういった中で励み、戦っているかもしれないと考えたら、世の中に蔓延る女性蔑視まで波及して憤ってしまう。

これはもはやオタクとしての私っていうか、今まで生きてきて馬鹿にされてきたことや戦ってきたことへの憤りなんだなぁ。

ここまで書いて気づく。

 

 

 

声高に糾弾したいわけではないけど、矮小化して閉じ込めておくことも出来ないし、別にこれは本人にどうなってほしいとかでもない(いずれ気付いてくれたら嬉しいけど)

かといって、良きオタクであろうとして自分の中で見て見ぬ振りも出来ん。

お互い人間だものね。

同性のファンが増えていくことを喜ぶ気持ちを勿論尊重したいし、一人でも彼を彼らを「認める人が増えること」は彼、彼らが本物であることにほかならない。

彼には彼なりに生きてきた中での価値観の形成があり、私には私なりの生きてきた中での価値観の形成がある。

違和感を感じることも感じないことも、慮れること慮れないことも、当然あって、彼が私のことを理解することはなくても、私は彼のことを理解することはできる。

自分にとって完璧な人間はいないし、求めてもいけないし、日々の営みと同じで折り合いをつけていくしかないのだよね。

家族だって友人だって、どこかしらに自分とは折り合いのつかないものを持ち合わせていて、誰かにとっても私はそうだし、それでも人間関係は紡がれていて、好き/嫌いの二択ではない。

嫌いになれたら良かったかもしれないけど、それでも余りあるほどに魅力的な部分を沢山見てきたから、多分苦しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

拭っても拭ってもまだ曇りが取れなくて、ぐにょぐにょ色んなことを考えて、ちょっと疲れてひとやすみ。

梅雨明けくらいに晴れたら良いなぁ。

ずっと考えてると落ち込みループにはまるし。

そろそろ一区切りつけたいなと思って、文字にすれば自分の中の有象無象に向き合えるし

言葉不足もあると思うけどご勘弁を。

この気落ちしてる間、ずっとWANIMAの眩光とあの日、あの場所にお世話になってます。

 

 

ACT1-SCENE7 キャサリンの事務所 ♪何が起きるのか-Watch What Happens

(非公式の書き起こしです)

 

キャサリン:あなたのことを聞かせて!美術学校に行くために新聞を売り歩いてるの?
ジャック:美術学校だって?冗談じゃない
キャサリン:あなたには本物の芸術の才能がある。新聞を町で売り歩く側ではなく、新聞に絵を描く側になるべきだわ!
ジャック:それは多分俺のやりたいことじゃ、ない
キャサリン:…じゃあ何がやりたいの?
ジャック:俺の瞳の中に書いてあるの…見えない?
キャサリン:っ…あなたずっとあの少年たちのリーダーなの?
ジャック:俺は威張ってるだけー💪考えるのはデイヴィ
キャサリン:まぁ!貴方も謙遜するのね
ジャック:ところで君の名前は?
キャサリン:キャサリンッ🤭
ジャック:どうしたんだ?自分の名字忘れたの?
キャサリン:プラマー!記事を書くときのペンネームよ!それより明日のことを聞かせて?
ジャック:それより今夜したいことを…話したいなぁ
キャサリン:Mr.ケリー?
ジャック:…今日俺たちは新聞を売るのをやめたが、他の荷車は別の街で売り捌いてる。明日その荷車を俺たちは止めるんだ。
キャサリン:…怖い?
ジャック:怖がってるように見えるかぁ?…まぁ明日の朝、同じこと聞いてくれ。
キャサリン:良い答えね。それではおやすみなさい。ケリーさん。
ジャック:おいおいおいまだ晩飯の時間には早いぞ!
キャサリン:また明日の朝会いましょう。オフレコだけど……健闘を祈るわ。

ジャック:…おいプラマー!俺たちのことうまく書いてくれよ!その記事に俺たちもあんたもこの先がかかってるんだからな!

 

キャサリン:…うまく書いてくれ…だって。
うまく書く。
さもなくばすごすごとガーデニングの連載に戻る。

さぁ、はじめましょう!
ニュージーズがワールドを止めるっ!!!
…これくらいの誇張は問題なしっ💫

『全ての注目が路面電車ストライキに集まる中、街ではもう一つの戦いが巻き起こっている』

あぁ…(くしゃくしゃポイ)ニュージーズについて書かなくちゃ!

あの子達にはあなたしかいないのよ🤦‍♀️

あぁ本当に可哀想😮‍💨

 

Watch What Happens
🎶何を書けば良いのか分からないということだけ分かっているの

特ダネなのは確か 芝居の批評とは違うの

『貧しい子供たちとあくどい資本家』

あら!簡単勝手に指が動く😳

続けて!

だって何を書けば良いのか分からないのよ

 

遂に来た 待ち侘びたチャンス

編集長が叫び出すわ

女の記者が書いた記事なんて誰が読むものかって😡

何千もの子供達が搾取され 無視され

今声を上げてそれを記事に書けば

この世の中良くなっていくわ

 

インクで少年たちを救うのよ

何が起きるのか

 

ハンサムでヒーローでカリスマ性がある

気取らず無学で女ったらし😡

生意気な奴

どん底から這い上がって今立ち上がる

浮気者で自分本位だけど

ストライキの顔でもある

船が海に沈みかけても救う顔かもしれない

 

誰かが言ったわ

『権力はいつか腐敗してしまう』

天才の言葉

でも私もっと意味深いことを見つけたかもしれない

これから私たちが作る未来の世界

大人達は年取り過ぎ 私たちは若いままでいる

 

永遠に新しい時代を頂戴

何が起きるのか

生きるか死ぬか

戦いは始まっている

見過ごせない

諦めたら何一つ変わらない

今までより悪くはならない

私達が勝つかもしれない

何があろうと始めよう

ACT2-Scene6 屋上、夜 ♪信じられるもの-Something To Believe In 

(非公式の書き起こしです)

 

🎶

出会いの時まで 愛を知ってるつもりだった
いま真実を知った 愛は予測がつかない
生きづらい世界で ある時見つけたの

信じられるものを たった一夜でも
永遠かもしれない
これでいい いいのよ
明日貴方が消えても 愛は残る
信じられるものがある
貴方と私には

 

出会わぬ運命の 二人が出会った
通りすがりに 触れ合った真心
俺を救った天使が 知らぬ間に与えてくれた

信じられるものを たった一日でも
永遠かもしれない
それでいい いいのさ
明日俺が消えても 愛は残る
信じられるものがある 
二人の間には

 

何を信じてるか
瞳を見れば分かる

 

ジャック:こんな状況じゃなかったら
キャサリン:貴方がサンタフェに行かないなら
ジャック:そして君があの人の娘じゃなかったら
キャサリン:父のことそれほど恐れてないでしょう?本当は
ジャック:でも君のことは恐れてるよ
キャサリン:もう!やめて!

 

明日俺が消えても 
愛は残る
信じられるものがある
二人の間には
信じられるものがある
二人の間には

ACT1-SCENE4 メッダの劇場 ♪君みたいな人に-I Never Planned On You

(非公式の書き起こしです)

 

ジャック:あれぇまた会ったね
キャサリン:ここはプライベートボックスよ
ジャック:鍵を閉めてほしい?一日に二回も会うなんて運命かなぁ〜
キャサリン:出てってちょうだい😤仕事中なの
ジャック:働く女性?何の仕事?
キャサリン:ニューヨークサンで劇評を書くの
ジャック:へぇ〜俺はワールドで働いてるんだぜぃ
キャサリン:それに興味ある人は外にいるかも
ジャック:ここの方が、眺めが良い😁
キャサリン:私見知らぬ人と話をする習慣はないの😤
ジャック:新聞記者なのに?俺の名前はジャックケリー
キャサリン:あなたの犯罪歴にそ〜う書いてあるの?
ジャック:頭良いねぇ。頭良い子って好きさ!美人で、賢くて、自立してる
キャサリン:んもうっ出ていってくれますこと💢
メッダ:あんたたち!タダ見なんだからちゃんと見る!
ジャック:ごめん!ミスメッダ!

 

🎶

月明かりはいらない

甘い言葉も

一目惚れなんて馬鹿だと思ってた

素敵な女の子

出会うとしても

でも君みたいな人に出会うとは

🎶

 

キャサリン:何してるの?
ジャック:シーっ🤫まだショーの途中だ
キャサリン:あなたって本当

ジャック:シーーーーッ
キャサリン:嫌いなタイプね!

ACT1-SCENE9 屋上 ♪Santa Fe

(非公式の書き起こしです)

 

ついに見出しになった
警官と衝突
クラッチーは足を引きずり
みんな戦い血まみれ
キャプテンジャックのせいで

目を瞑り逃げ出したかった

 

遠くに行かせて
誰も知らないところへ

今日のことを忘れさせてくれる

街が眠りに落ち 月が燻る頃

列車に乗り目指すSanta Fe

 

俺は立ち去る

逃げるのはもうやめて
嫌な奴のいないところへ

月は大きく輝き 夜は昼に変わる
夢は叶うSanta Feで


ここで生きて死んでゆくのか
一息つかせて欲しい

押し付けられた生き方を
希望のない人生を
受け入れろと言うのか
まだ17なんだ
人のために傷ついて
生きるのが辛いなら
居場所を変えてみよう
くだらぬ見出しの新聞から遠く離れて

 

Santa Fe
お前を夢に見続けたまま

一生終えるしかないのか

今ならまだ若い

やり直せるだろう

新しい人生

止めても無駄だ

諦めない

愛するSanta Fe

 

確かなものが欲しい

絵など描かなくて良い
必ずお前に会いにゆく
全てを託そうSanta Fe

 

NEWSIESモーメントまとめ

NEWSIES2021観劇ツイートのまとめ

 

日生劇場2021.10.9-10.12

 

日生劇場2021.10.14-10.17

 

日生劇場2021.10.20-10.24

 

日生劇場2021.10.24-28

 

日生劇場2021.10.29-10.30

 

梅田芸術劇場2021.11.11-11.16(マチネ)

 

梅田芸術劇場2021.11.16(ソワレ)-11.17

 

Santa Fe